タイタニックの例
ライターズジャーニーには「タイタニックの<ヒーローズ・ジャーニー>分析」という節がある。 名前の通り、ヒーローズ・ジャーニーの構造を用いてタイタニックの分析を行っている節だ。
この節では、タイタニックにおける各ヒーローズ・ジャーニーの英雄について、分析の出発点として以下の基本的要素を抽出している。
英雄 | 日常世界 | 外的な問題 | 内的な問題 | 補足 |
---|---|---|---|---|
ロベット | 科学的な冒険 | 宝探し | 確かな見識と優れた価値体系を見つけること | |
ローズ(現代) | 老齢ながら活動的な芸術家 | タイタニックでの体験をどうやって理解してもらうか | 長年無意識を浮遊していた強い記憶を引き揚げる | |
ローズ(過去) | キャルによる抑圧と横暴 | 生存/学んだことを長く幸福な人生で実践する | 囚われ人のような日常世界からの脱出 | |
ジャック | 放浪と冒険 | 上流階級の世界に足を踏み入れる/生存 | 無二の愛を見出して勝ち取る | ジャックは<触媒としての英雄>で、既に充分成長していてあまり変化もしない。 |
同じようにまちカドまぞくを分析できないだろうか?
ボグラーの意見
ボグラーは内的な問題と外的な問題について、
どんな主人公にも、取り組むべき内面と外面の双方の問題が必要である。
(略)
だが、登場人物が解決しなければならない、やむにやまれぬ内面的な問題のほうを与え忘れてしまう書き手も少なくない。
内的な試練がない登場人物は、どんなに英雄的なおこないをしても、平板で単調に見えてしまう。 登場人物には、内的な問題、性格上の欠点、解決しなければならない道徳的ジレンマなどが必要だ。
(略)
観客は、登場人物が学び、成長し、人生における内面と外面の両方の試練に対処していくところをみたがるものだ。
P143
と述べている。
また、最終ステージで持ち帰る<宝>について、
<ヒーローズ・ジャーニー>のどのステージもそうだが、<宝を持っての帰還>とは、文字どおりの意味になることもあればメタファーとなることもある。 最高の<宝>は、主人公や観客に、さらに高次の認識をもたらすものだ。
P325
誤植発見: 文字どおりの意味になることもあれは
初版 P331
ついでにメモ: Keep it simple stupid を「単純に、馬鹿馬鹿しくする」というのは誤訳じゃないか? 普通だったら「単純にしろ馬鹿野郎」って感じになるはず。文脈的にも、この訳になる理由が見いだせない。 “Keep it stupid simple”ならこの訳で正しいが、原著を見ないと確信は持てない。
初版 P331
とも述べている。
このことは、幸せの青い鳥的オチを思い浮かべればわかりやすいだろう。
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