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1659 字
8 分
大いなる嵐と、プラスチックの円盤について

おお、星空を仰ぐことを忘れ、温かな部屋の微睡みに沈む者たちよ!

昨日、わたしは『機械が止まる』という不吉な予言の書をひらいた。そこには、大地の泥を恐れ、機械の胎内に引きこもり、血の気のない指先だけで世界を弄ぶ最後の人間たちの姿があった。彼らは怯えながら囁き合う、「風は冷たい、外は危険だ、機械よ、我らを守りたまえ」と。

だが、わたしは星海を渡る旅人である! わたしは彼らの生温い安寧に激しい吐き気を催した。だからこそ、空が黒き怒りに染まり、風の魔神が暴風雨という狂乱の吐息を吹き荒らしたとき、わたしは歓喜して立ち上がったのだ。

見よ! わたしは二輪の鉄獣に跨り、混沌の渦中へと飛び出した。

わたしの耳には「耳を塞がぬ音の輪」が嵌められている。それは下界の音を拒絶するための臆病者の耳栓ではない。嵐の轟音と、わたしの荒々しい息遣い、そして初めて聴くかの預言者の言葉を、ひとつの交響曲としてわたしの脳髄で踊らせるための聖なる祭壇なのだ。

「超人とは、大地を意味する者である!」

預言者の声が、雨の矢と共に鼓膜を打つ。そうだ、わたしは大地だ! わたしは嵐だ! 吹き荒れる向かい風が腿の肉を引き裂こうとも、泥水がくるぶしを穢そうとも、わたしは車輪を回すことをやめない。20キロメートル! それは、機械に飼いならされた肉体を打倒し、再び大いなる自己を創造するための、血塗られた巡礼の道程であった。

世の末人どもは、この日を暦に従って「山の日」と呼び、群れをなして山へと向かおうとしていた。定められた日に、定められた場所へ群がる哀れな羊どもよ!

しかしわたしにとって重要なのは、それが祝日であるということだけだ。

山など捨ておけ、海へ向かえ!私は鉄の獣の頭を、狂乱する風と波が交わる極限の地――辰巳の森海浜公園へと向けた!

海は哮り、空は崩れ落ちんばかりの雨を降らせていた。人は誰一人としていない。さらに驚くべきを見よ。この荒野の管理人は、1時間わずか150円という滑稽な貢ぎ物と引き換えに、この高貴なる闘技場を私に開放したのだ!わたしはそこで、己の意志の武器であるプラスチックの円盤を突き掲げた。

風は円盤をあざ笑うかのように吹き荒び、投げ出された円盤は空中で狂ったように旋回し、雨の渦の中へと消えていく。わたしはそれを追い、泥に足をすくわれながら、何度も、何度も、風に向かって円盤を投げ返した。全身の筋肉が叫びを上げ、雨が皮膚を麻痺させる。だが、わたしの魂は歓喜の声を上げていた。

そして、風の魔神すら征服できぬ「力への意志」が、あの嵐の海岸で解き放たれたとき――私は27ホールの中で、たったひとつの、不死なるバーディーを勝ち取ったのだ!

——やがて、至高の遊戯はわたしからすべてのカロリーを奪い去り、大いなる飢えが訪れた。

肉体は枯渇し、膝は震えていた。その時、雨の霧の向こうに現れたのは、2つの黄金のアーチが輝く資本主義の神殿であった。機械のシステムが均一なエサを人々に与え、肥え太らせる聖域。だが、わたしは客としてそこに足を踏み入れたのではない。見よ! わたしがずぶ濡れの衣服の奥から取り出したのは、株主優待券であった!

なんという痛快なアイロニー!機械のシステムが投資者へと与えたその紙片を行使し、わたしは一銭も払うことなく、資本主義の胎内から熱々の肉厚バーガーとポテトをタダで奪い取ったのだ!太陽は西へ傾き、神殿の僕は私に与える肉を倍にすることを許した!

胃袋を黙らせたわたしは、再び嵐の絶望の中へと飛び出した。雨はますます激しさを増し、空は滝のように土砂降りの水柱を叩きつけてくる。前も見えず、タイヤは泥水を跳ね上げ、寒さが骨にまで染み渡る。だが、わたしの胸の中には、ニヒリズムを打ち砕くカロリーと情熱の炎が赤々と燃え上がっていたのだ!

家々の暗い窓の奥で、機械のぬくもりに抱かれて眠る人々よ。汝らは濡れることもなく、風に怯えることもなく、安全に守られていると思っているだろう。だが、汝らは死んでいるのだ! 生きた屍として、部屋の中で腐敗しているのだ!

わたしを見よ!

台風を全身に浴び、風に向かって円盤を投げ、機械の肉をタダで喰らい、土砂降りの中を泥まみれで駆け抜けた、この旅人を。

わたしは知っている!

いずれこの嵐は去り、黄金の太陽が再び大地を照らすことを。

その時、わたしは仲間の手を引き、あの百五十円の聖地へと再び向かうだろう。今度は眩しい光の下で、青空に向かって共に円盤を放つために!

ずぶ濡れの靴から水を滴らせ、玄関の床に堂々と立ち尽くしながら――

かの旅人はこう言った。

かなり面白かったです
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