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健康のために猿へ還ろう

私が最近健康フリークになっているのにはいくつかの理由がありますが、その一つは腰痛を感じ始めたという点です。

1日中座ってばかりなのはマズい、ということで運動を始めました。

色々と調べた結果、今のところ「走る」ことと「ぶら下がる」ことが自分には合っているように感じています。

走る#

これはシンプルです。走ることで心肺機能が改善するし、カロリー赤字を増やして脂肪を消費することで、あらゆる生活習慣病を回避することができます。

この1ヶ月は、だいたい以下のルールに従って走りました。

  • 5km以下の距離であれば公共交通機関を使わない
    • 時間の制約がある場合、汗をかいた状態で目的地に到着するのが不適切な場合を除く
  • 1週間に合計20km以上走る
  • intervals.icuの「フォーム」が「最適」範囲内になるよう維持する

フォームとは#

ちなみにフォームというのはこれのことです。

フォーム = フィットネス(トレーニング負荷の42日指数加重移動平均値) - ファティーグ(トレーニング負荷の7日間指数加重移動平均値)

であり、この値が-10から-30の領域にいるとちょうどよいみたいです。

メリット#

心肺機能の改善については明確な実感があります。同じ距離を同じペースで走っても、心拍数が最初期ほど上がらなくなりました。

が、身体的な健康よりも精神的な健康に関するメリットが大きいように感じています。

走っている間はPCやスマホを見れないので、自動的にちょっとしたデジタルデトックスになります。ランナーズハイの原因は「内因性カンナビノイド」にあるらしいので、ちょっとした瞑想にもなっているのかもしれない。

また、普段なら電車や車でファストトラベルしてしまう地点の間をじっくり探索できるのも楽しい。これまで点と点でしかなかった地点の繋がりや町並みの移り変わりに気づくのは、オープンワールドゲームでマップを開放していくような楽しみがあります。

そして睡眠の質も改善している気がします。昔から不眠に悩まされていたのですが、少なくとも寝付きは劇的に改善しています。

ぶら下がる#

一方、走るだけでは筋力はそんなに付かない、という話もあります。筋肉量を増やして基礎代謝を増やすことは痩せるにあたってかなり大事らしいので、そこにも力を入れたいなと思いました。

しかし、ジム通いとかダンベルを買うのはお金がかかる。ムキムキになって筋肉を見せびらかしたいわけではないし、重いものを持ち上げられるようになりたいわけではありません。

器具を使わない、いわゆる自重トレーニングで良いものがないかと探していたら、ぶら下がるのが良いという記述を見つけました。

ぶら下がることには色々な利点があるそうです。

重力によって背骨が引き伸ばされる感覚は、シンプルにかなり気持ち良い。普段圧迫されている背骨から圧力を開放してあげると良い、というのはなんとなく説得力があります。これが本当に健康上のメリットに繋がっているのかはよくわかりませんが。

筋力トレーニングの側面で言えば、ぶら下がることで握力はもちろん、腕から肩にかけてもある程度効果があるそうです。特にぶら下がりながら足を持ち上げる「ハンギングレッグレイズ」という動きは腹筋のトレーニングにもなり、腰痛の改善に劇的な効果があるとのこと。そして実際、その効果は若干ながら感じています。

↓こういうの。

懸垂ができる公園リスト#

しかし、ぶら下がるための棒を探すのはなかなか難しい。公園からは派手な遊具が撤去され、子供向けの雲梯とかでは高さが足らず、足が地面についてしまいます。

そこで登場するのが以下のマップです。

懸垂ができる公園を有志がまとめたもので、これのお陰でちょうどよい高さの無料のぶら下がり棒を見つけることができました。

なんでこんなコンテンツがあるんだ。久々にインターネットの素晴らしさを感じました。

まとめ#

ということで、私の最近の運動は走ることとぶら下がることで構成されています。前者で下半身の筋力と心肺機能を、後者で上半身の筋力を鍛えることで、全身をバランスよくいい感じにできている…ような気がします。

「いじわるな遺伝子」あたりで読んだ「人間の身体は未だに狩猟採集時代のままなのに、現代社会では当時とは全く異なる身体の使い方をしなければならないのがあらゆる問題の原因となっている」という説は個人的に気に入っています。

私たちの心(脳)の機能や構造は,私たちの祖先が狩猟採集生活を行っていた頃にほとんど完成していたという点に注意してほしいと思います.このことは,狩猟採集時代が終わった後に私たちが手に入れた新しい生活環境(農耕社会やグローバル社会など)が,私たちの心には却って「生きづらい」ものとなってしまう可能性を示唆しています (ミスマッチ仮説:Lieberman, 2013)

この説が正しいとしたら、昔の人類が頻繁にやっていたであろう「長距離を走る」とか「木にぶらさがる」という運動を再現するのが身体と精神の健康に役立つ、というのはかなり一理あるように思います。

猿に還ろう。

↑nano-banana製。すごい。

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